目標8個に対し、獲得は銅メダル1個

国際大会で苦戦が続いていた韓国レスリングは、2026年の愛知・名古屋アジア大会で巻き返しを狙った。しかし、競技最終日の10月3日までに獲得したメダルは、銅メダル1個だけだった。

韓国が大会前に掲げていた目標は、金メダル1個、銀メダル1個、銅メダル6個の合計8個。実際には、その目標に大きく届かず、最後の試合でもメダルを増やすことができなかった。

韓国勢の唯一のメダルは、男子グレコローマン130キロ級のキム・ミンソクが獲得した銅メダルだった。

最終日の銅メダル決定戦も敗退

韓国チームの最後の試合に登場したのは、女子フリースタイル53キロ級のパク・ソヨンだった。フリースタイル(脚への攻撃も認められるレスリングの方式)の銅メダル決定戦で、モンゴルのオトゴントゥヤ・バヤンムンフに0対7で敗れた。

この結果、韓国レスリングは大会最終日の競技を終え、メダル獲得の機会もなくなった。パクに加え、女子68キロ級のパク・ヒョンヨン、男子グレコローマン60キロ級のキム・ダヒョン、男子フリースタイル86キロ級のイ・ギョンヨンも、銅メダル決定戦で敗れている。

銅メダル決定戦は、準決勝などで敗れた選手が表彰台に残る最後の機会となる。韓国勢は複数の階級でこの試合まで進んだものの、勝利を最後までつかめず、惜しい敗戦がメダル数に結びつかなかった。

キム・ミンソクは3大会連続で銅

韓国が唯一のメダルを獲得したのは、男子グレコローマン130キロ級だった。グレコローマン(腰より下をつかんだり、脚を使って相手を倒したりすることが禁止されるレスリングの方式)に出場したキム・ミンソクが銅メダルを手にした。

キムは2018年のジャカルタ・パレンバン大会、2022年の杭州大会(開催は2023年)に続き、3大会連続で銅メダルを獲得した。安定して表彰台に上がった一方、今回も金や銀には届かず、韓国チーム全体の成績を押し上げるには至らなかった。

同じ選手が長期間にわたって結果を残すことは、経験や競技水準を示す一つの目安になる。ただし、チームとして金メダルを狙うには、特定の選手の活躍だけでなく、複数の階級で勝ち上がれる選手層が必要となる。

金メダル候補の逆転負けが痛手に

期待を集めていた選手の一人が、男子グレコローマン67キロ級のチョン・ハンジェだった。前年の世界選手権63キロ級で銀メダルを獲得しており、今大会でも上位進出が期待されていた。

しかし、準々決勝でカザフスタンのメイルジャン・シェルマハンベトに4対5で逆転負けし、メダルを逃した。わずか1点差の試合だっただけに、勝敗を分けた局面での攻防が悔やまれる結果となった。

67キロ級はオリンピックの実施階級(五輪で正式に行われる体重区分)でもある。アジア大会での結果は、目の前のメダル争いだけでなく、五輪を見据えた競技力や選手の状態を考えるうえでも注目される。

低迷から抜け出せるか、問われる選手層

韓国レスリングは、前回の杭州大会でも銅メダル2個にとどまった。アジア大会で金メダルを獲得した最後の大会は2018年で、当時はチョ・ヒョチョルとリュ・ハンスが優勝している。今回の銅1個という結果は、前回からさらに獲得メダル数を減らしたことになる。

レスリングは、相手の体勢を崩す力だけでなく、試合中に状況を読み、限られた時間の中で攻め方を変える判断も求められる。たとえば、相手が守りを固めたときに攻撃の形を変えられるか、終盤の1点を守り切れるかが、接戦の結果を左右する。

今回の結果を受け、韓国には有望選手の育成や国際試合での経験の積み重ね、各階級の競争力の底上げが課題として残った。次の大会で巻き返すには、キム・ミンソクのようなベテランの安定感に加え、金メダル争いに加われる選手を複数育てられるかが焦点となる。


今大会の韓国レスリング

  • 獲得メダル:銅メダル1個
  • メダル獲得者:キム・ミンソク(男子グレコローマン130キロ級)
  • 大会前の目標:金1個、銀1個、銅6個
  • 目立った課題:金メダル候補の敗退と、銅メダル決定戦での相次ぐ敗戦