法廷で実現した9ヶ月ぶりの「夫婦の再会」

ソウル中央地方裁判所で、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領と金建希(キム・ゴンヒ)夫人が約9ヶ月ぶりに顔を合わせました。尹前大統領は昨年7月、戒厳令(国家の非常事態に軍が行政・司法を管理すること)の宣布失敗により拘束され、金夫人も8月から汚職容疑で収監されています。

「尹前大統領は、刑務官に支えられて入廷した金夫人をじっと見つめ、彼女が席に座ると口を閉じたままかすかに微笑みました。」

政治資金法違反を巡る疑惑

今回の公判は、尹前大統領が2022年の大統領選挙を前に、無償で世論調査の結果を受け取ったという政治資金法違反(政治家が法律で定められた方法以外で資金や利益を得ることを禁じる法律)の疑いに関するものです。

金夫人はこの日、夫の裁判に証人として出席しました。黒のスーツに白のシャツというスタイルで、髪はポニーテールにまとめていました。彼女は、かつての大統領夫人としての姿とは異なる、被告人の妻としての立場での出廷となりました。

  • 疑惑の核心: 自称「政治ブローカー」から約2億7千万ウォン相当の世論調査結果を無料で提供された疑い。
  • 対価の疑い: その見返りとして、特定人物の国会議員補欠選挙での公認を確約したとされる。

証言拒否と短い交流

金夫人は、特別検察官チームからの40以上の質問に対し、証言を拒否しました。彼女は終始うつむき加減で座り続け、具体的な回答を避ける姿勢を貫きました。

約30分間の尋問中、尹前大統領はほとんどの時間を夫人の観察に費やしました。夫人が証言台を離れる際、尹前大統領は大きく微笑みながら、素早くうなずいて見せました。これは、離れ離れになっている夫婦が交わした数少ない意思疎通の瞬間でした。

現在、金夫人は同じ事件で別途裁判を受けていますが、今年1月の第一審では無罪判決を受けています。今回の夫の裁判での沈黙が、今後の判決にどのような影響を与えるかが注目されます。