米中間選挙を前に、共和党が伝統的に強いカンザスで、民主党と共和党の候補が接戦を繰り広げているとの報道があった。ウィチタ州立大学(위치토주립대)政治学部のアレクサンドラ・ミドルウッド教授は先月30日(現地時間)のインタビューで、今年のカンザスでは、与党に審判を下そうとする機運が強いと指摘した。共和党支持層の離反と無党派層の投票先の変化が重なれば、カンザスの選挙は州を越えて全米政治にも影響を及ぼす可能性があると述べた。
背景と経緯
報道が伝える有権者の意識の変化を支える要因の一つは、農家のコスト負担だ。ディーゼル価格はイラン戦争前には1ガロン当たり3.5ドル前後だったが、最近は6.5ドルを超え、過去最高を記録した。農機や穀物の輸送に使う燃料費が上がれば、農家の生産コストも膨らむ。ミドルウッド教授は、干ばつによって小麦の収穫量まで減ったと説明した。
現地ルポでは、負担の実情を示す農家の例も紹介された。農場主のスコット・セルマン氏は、今年の生産コストは作物によって昨年より20~35%増加したと述べ、燃料費は昨年より40%以上増えると見込んでいる。カンザス農民連合(캔자스농민연합)の関係者は、トラクターやコンバイン、穀物輸送トラックの大半がディーゼルで動くなか、収穫や冬小麦の播種の時期に燃料費が上昇していると指摘した。これらの数字は個々の農家や現場関係者の説明であり、カンザスの農家全体の平均として示されたものではない。
有権者の構成も、接戦の背景として挙げられている。カンザスでは共和党の登録有権者が最も多い一方、無党派層の割合は民主党員より高いと報じられた。ミドルウッド教授によると、エマーソン大学の調査では、無党派層の62%、共和党員の23%が大統領の職務遂行を否定的に評価した。また、民主党のアダム・ハミルトン候補に投票すると答えた人は、無党派層で42%、共和党員で15%だったという。ただし、これは調査での回答であり、実際の投票結果ではない。
米移民・関税執行局(이민세관단속국、ICE)の活動も、地域の有権者の意識に影響を及ぼす要因として挙げられた。ミドルウッド教授は、南西部の食肉加工地域で取り締まり活動が増え、移民家族の怒りが高まっていると述べた。普段は中間選挙に参加しない有権者が今回は投票所に足を運ぶ可能性があり、ハミルトン候補が、民主党が弱かった農村部の郡で予想を上回る票を得る可能性もあるというのが、同教授の見通しだ。
このニュースが意味すること
農家のコスト負担と候補者への支持の変化が、同じ選挙区でともに表れていることは、経済的な不満が特定政党への評価と結びつく可能性を示している。ただし、記事で紹介された世論調査の回答やインタビューによって、選挙結果が確定するわけではない。実際にどちらが多くの票を得るかは、投票率や開票結果を確認しなければ分からない。
まず影響を受けるのは、農家や農業関連の地域社会だ。たとえば、収穫期にディーゼルを大量に使う農家では、燃料価格の上昇が生産コストを押し上げ、収穫量の減少と相まって経営上の負担を増やす可能性がある。この負担が有権者の選択にどの程度反映されるかは農家によって異なり、すべての農家が同じように投票すると判断できる根拠は記事にはない。
選挙結果は共和党にとっても重要だ。ミドルウッド教授は、共和党がほぼ100年にわたって守ってきたカンザスの議席を失えば、党の基盤に大きな亀裂が生じる可能性があると述べた。また、共和党が上院の多数党を維持したとしても、大統領への批判的な世論が広がれば、今後2年間の政策推進は非常に難しくなる可能性があると予測した。これは教授の分析であり、選挙後に政策をめぐる行き詰まりがすでに確認されたという意味ではない。
カンザスの動きは州内にとどまらないとの報道もあった。アイオワ州やネブラスカ州でも共和党候補が予想外に苦戦しており、共和党のジョン・ケネディ上院議員は3州を回って応援演説をした後、6カ月前にはこの地域に時間を割くことになるとは思わなかっただろうと語った。複数の州で見られる苦戦が全米的な傾向なのかを判断するには、実際の投票結果もあわせて見る必要がある。
確認できていることと、まだ分からないこと
確認できていること
- ミドルウッド教授は、カンザスでは与党に審判を下そうとする機運が強いと指摘した。
- 記事によると、ディーゼル価格はイラン戦争前の1ガロン当たり3.5ドル前後から、最近は6.5ドルを超えた。
- エマーソン大学の調査について、教授は無党派層の62%と共和党員の23%が大統領の職務遂行を否定的に評価したと伝えた。
- 教授は、カンザスの議席を失えば、共和党の政策推進が難しくなる可能性があると予測した。
まだ分からないこと
- カンザス州上院議員選挙の実際の投票結果はどうなるのか。
- エマーソン大学の調査の標本数と実施時期はいつか。
- イラン戦争の前後でディーゼル価格が上昇した具体的な原因は何か。
読者が確認すべきこと
- 世論調査の数字を見る際は、調査時期や標本数、質問方法が公表されているかを確認すると、回答を実際の選挙予測として過度に解釈するのを避けられる。
- 選挙後は候補者別の得票だけでなく、無党派層や共和党支持層の投票率、農村部の郡の結果もあわせて確認する必要がある。
- 農業コストへの懸念が選挙に実際にどのような影響を及ぼしたかを調べるには、ディーゼル価格や農家の生産コストに関する続報や現場の事例が新たに出るかを確認できる。
参考資料
- あわせて参照した報道: hani.co.kr




















