最新鋭駆逐艦「チェ・ヒョンホ」での連続視察
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、5000トン級の最新鋭駆逐艦である「チェ・ヒョンホ」に乗り込み、戦略巡航ミサイルおよび艦対艦ミサイルの試験発射を現地で指揮しました。
金正恩氏がこの艦船でのミサイル発射を視察するのは、先月4日と10日に続いて今回で早くも3回目となります。短期間に同じ場所を繰り返し訪れるのは極めて異例であり、海軍力強化に対する執念が伺えます。
迎撃を困難にする「混ぜ撃ち」戦術の導入
今回の実験で注目されているのは、種類の異なるミサイルを同時に発射する「混ぜ撃ち」という戦術です。これは、速度や軌道が異なるミサイルを一度に飛ばすことで、相手の防空システムを混乱させる手法を指します。
「異なる特性を持つミサイルを組み合わせることは、盾(防御側)を突き破るために非常に有効な手段である」と、軍事専門家たちは分析しています。
具体的には、以下の兵器がテストされました。
- 戦略巡航ミサイル: 地上や艦船から発射され、目標を精密に攻撃する兵器
- 艦対艦ミサイル: 自分の船から敵の船を攻撃するために特化したミサイル
中東の紛争を教訓にした実戦準備
今回の視察の背景には、最近のイランによるイスラエル攻撃など、現代の紛争を分析した結果があると見られています。イランがドローンとミサイルを組み合わせて攻撃した事例を、北朝鮮も独自の戦術として取り入れようとしているのです。
これは、日常で例えるなら、「正面から話しかけて注意をそらしながら、横からこっそり荷物を渡す」ような複雑な動きを、兵器の世界で行っているようなものです。
北朝鮮は今後も、米国に対する核抑止力(相手に攻撃を思いとどまらせるための核兵器による脅し)をさらに強化するため、海軍の現代化を加速させる見通しです。



















